セルフメディケーション減税は、健康管理を自分自身で行うことを奨励し、医療費の負担軽減を目的とした税制優遇措置です。このブログでは、セルフメディケーション減税の概要と対象品目、さらにその効果について詳しく解説します。
セルフメディケーション減税とは?
セルフメディケーション減税とは、自己治療(セルフメディケーション)を推進するために、一定の条件を満たした医薬品購入費用を所得控除できる制度です。2017年1月から開始されたこの制度は、医療機関の受診を減らし、国民の健康管理を促進することを目的としています。
基本要件
セルフメディケーション減税を受けるための基本要件は以下の通りです:
- 予防接種や健康診断の受診: 減税を受けるためには、毎年一定の健康診断や予防接種などの「健康増進活動」を行っていることが条件です。
- 年間12,000円以上の支出: 対象となる医薬品の購入額が年間12,000円を超える必要があります。超えた部分が控除の対象となります。
対象品目
セルフメディケーション減税の対象となるのは、指定された「スイッチOTC医薬品」です。スイッチOTC医薬品とは、医療用医薬品として使用されていた薬が、処方箋なしで購入できる一般用医薬品(OTC)に転用されたものを指します。下記のマークが目印です。
主な対象品目
対象品目は多岐にわたりますが、代表的なものを以下に挙げます:
- 頭痛薬: エスタックイブファインEX、バファリンプレミアムなど
- 風邪薬: パブロンゴールドA、ルルアタックEXなど
- 胃腸薬: ガスター10、キャベジンコーワαなど
- アレルギー薬: アレグラFX、ザジテンALなど
- 鼻炎薬: ナザールスプレー、アレルビなど
これらの薬は、薬局やドラッグストアで「セルフメディケーション税制対象」というマークが付いていることが多く、簡単に識別できます。
セルフメディケーション減税の効果
セルフメディケーション減税には、多くのメリットがあります。
1. 医療費の負担軽減
病院での診察や処方薬の費用を抑え、手軽に購入できるOTC医薬品を利用することで、医療費全体の負担を軽減できます。また、減税制度を利用することで、さらに費用を抑えることが可能です。
2. 健康管理の意識向上
定期的な健康診断や予防接種が条件となっているため、日頃から健康管理への意識が高まります。これにより、早期発見や予防を促進し、病気の重症化を防ぐことができます。
3. 医療機関の負担軽減
軽度の症状であれば、セルフメディケーションによって自宅での治療が可能となるため、医療機関の負担を軽減できます。これにより、医療リソースをより必要とする患者に集中することができます。
セルフメディケーション減税の利用方法
手続きの流れ
- 対象品目の確認: 購入するOTC医薬品が減税対象であることを確認します。
- レシートの保存: 購入時のレシートを保管し、必要な情報(薬の名称、金額、購入日)を記録します。
- 確定申告: 翌年の確定申告時に、健康診断の受診証明書と医薬品の購入レシートを添付して申請します。
注意点
- 医療費控除とセルフメディケーション税制のどちらか一方のみ適用可能です。どちらが有利か計算して選択しましょう。
- 適用を受けるためには、毎年の健康診断や予防接種を忘れずに行い、証明書を保管しておくことが重要です。
まとめ
セルフメディケーション減税は、自己治療を促進し、健康管理の重要性を高めるための有用な制度です。指定されたOTC医薬品を利用することで、医療費の負担を軽減し、日常の健康管理を効率的に行うことができます。これを活用することで、経済的なメリットを享受しながら、より健康な生活を送ることが可能です。
セルフメディケーション減税についての詳細な情報や対象品目の一覧は、厚生労働省のホームページで確認することができます。
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