※本記事にはPR(広告)が含まれます。当サイトはアフィリエイトプログラムにより収益を得ています。
この記事でわかること
- グリコーゲンローディングの仕組みと「30kmの壁」との関係
- クラシック法・変法・短縮法の違いと、初心者におすすめの方法
- レース前の食事の組み立て方と、当日〜レース中の補給のコツ
結論:グリコーゲンローディングは、レース前に炭水化物を多く摂ることで筋肉のエネルギー源(グリコーゲン)をたっぷり蓄え、後半の失速を防ぐ食事法です。体への負担が少ない「変法」や「短縮法」なら初心者でも取り入れやすく、レース3〜4日前から炭水化物中心の食事に切り替えるだけでOK。研究では長距離走のパフォーマンスが2〜3%向上するというデータもあり、特に「完走」を目指す人にこそ効果を発揮します。

ねえねえ!来月フルマラソンに初挑戦するんだわん!友達に「グリコーゲンローディングをやれ」って言われたんだけど、それって何なのかわん?

おっ、フルマラソン挑戦するんだな!グリコーゲンローディングは、マラソンなどの持久系スポーツ前に炭水化物を意図的に多く摂って、筋肉にエネルギー(グリコーゲン)をたっぷり蓄えるための食事法なんだ。しっかり解説していくよ。
グリコーゲンローディングとは?仕組みをわかりやすく解説
グリコーゲンは、糖質(炭水化物)が体内に貯蔵された形のことです。主に筋肉と肝臓に蓄えられていて、運動するときのエネルギー源として使われます。わかりやすく言えば、車のガソリンタンクのようなもの。フルマラソンのような長時間の運動では、途中でグリコーゲンが枯渇してしまう「30kmの壁」と呼ばれる現象が起こりやすく、グリコーゲンローディングを行うことでこの壁を超えやすくなります。
人間の体に蓄えられる筋グリコーゲンの量は、通常で約300〜400gほど。フルマラソンで使い切ると後半でガス欠状態になってしまいますが、グリコーゲンローディングをうまく行うと、最大で通常の1.5〜2倍、約600〜700gまで蓄えることができます。
グリコーゲンローディングの正しいやり方3種類
単純にご飯をたくさん食べるだけでは効果は限定的です。方法は大きく分けて「クラシック法」「変法」「短縮法」の3種類があります。
- クラシック法(古典的なやり方):レースの7日前から3〜4日間、糖質を極端に制限して体をグリコーゲン枯渇状態にしてから、残り3〜4日間で一気に炭水化物を多く食べる方法。体への負担がかなり大きく、疲労感・倦怠感・気分の落ち込みなどが起こりやすいため、現在はほとんど使われません。
- 変法:レースの7日前から運動量を徐々に減らしながら、最初の4日間は普通の食事、残り3日間から炭水化物を増やして蓄える方法。糖質制限フェーズがないため体への負担が少なく済みます。
- 短縮法:レースの3日前から炭水化物中心の食事に切り替えるだけの、もっとも簡単な方法です。
初めてのマラソンなら、体への負担が少ない「変法」か「短縮法」が断然おすすめです。糖質制限フェーズがなくても、しっかりグリコーゲンを蓄えることができます。
グリコーゲンローディングで何を食べればいい?食事のポイント
炭水化物を中心にするのが基本です。目安は体重1kgあたり10〜12gの糖質を3日間摂ること。たとえば体重60kgなら1日600〜720gの糖質が目標になり、白米・パスタ・うどん・パンなどが中心になります。食べ過ぎて胃もたれしないよう、脂質と食物繊維は控えめにするのがポイント。脂質の多い揚げ物や食物繊維の多い野菜・きのこ・豆類は消化に時間がかかるため、この時期は控えめにしましょう。
ただし野菜を全部抜く必要はありません。消化の良い野菜(加熱した人参やじゃがいも、かぼちゃなど)は問題なく、ビタミンB1を一緒に摂ると糖質の代謝がよくなるため、豚肉や卵なども積極的に取り入れるのがおすすめです。1日の食事例としては、朝食に白米2杯+卵焼き+味噌汁、昼食にうどん+おにぎり2個、夕食にパスタ+鶏むね肉のソテー+かぼちゃの煮物、間食にバナナ2本+スポーツドリンクで、大体500〜600gの糖質になります。バナナは消化が良くすぐエネルギーになりやすく、カリウムも含まれているため脚のつり防止にも役立ちます。
レース3日前〜当日の食事スケジュール
変法・短縮法でいく場合、以下のスケジュールが目安になります。
- 3日前:炭水化物を食事の60〜70%にする。軽いジョグのみ。
- 2日前:炭水化物を食事の70〜80%に。ウォーキング程度に抑える。
- 前日:炭水化物中心で消化の良いものを食べる。早めに就寝。
- 当日朝:スタート3〜4時間前に白米・うどんなどの軽い食事を。白米のおにぎりやうどん、パン(バターなし)が定番です。脂質の多いものや食物繊維の多いものは胃に残りやすいため避け、スタート1時間前にはオートミールやバナナなど消化の良いものを少量補給しましょう。
レース中の補給には、エナジージェルが活躍します。だいたい10kmごとに1つ補給するのが目安です。エナジージェルにはグリコーゲンの材料になる糖質が凝縮されているため、素早くエネルギー補給ができます。
レース中の補給食として、マラソンランナーに人気のエナジージェルはこちら。
▶ 楽天市場でメダリスト エナジージェルを見る

炭水化物をたくさん食べたら太っちゃわないかわん…?なんかデメリットはないのかわん?

安心して。グリコーゲン1gを貯蔵するときに水分が約3g一緒に蓄えられるから、一時的に体重が1〜3kg増えることはあるけど、これは脂肪じゃないんだ。レース後は自然に戻るよ。
グリコーゲンローディングの注意点・デメリット
グリコーゲンローディング後に一時的に体重が1〜3kg増えることがありますが、これは脂肪が増えたわけではなく、グリコーゲンと一緒に蓄えられた水分によるものです。体が少し重く感じることがあっても、それ以上にエネルギー持続の恩恵が大きいため心配いりません。ただし、初めてのレースでいきなりグリコーゲンローディングを試すのはリスクが高いため、練習期間中に一度試して体の反応を確認しておくことが大切です。
そのほか気をつけたい点として、運動量を落とさないと効果が出にくいこと(グリコーゲンローディングは「食事+テーパリング(練習量の段階的な減少)」がセット)、一気に食べすぎて消化不良を起こさないこと、糖尿病など血糖値に問題がある人は事前に医師に相談することが挙げられます。プロテインはローディング中も摂って問題ありませんが、量を増やす必要はなく、タンパク質は体重1kgあたり1.2〜1.6g程度で十分です。
グリコーゲンローディングの効果 〜何が変わるの?〜
研究によると、グリコーゲンローディングを正しく行うことで長距離走のパフォーマンスが2〜3%向上するというデータがあります。フルマラソン4時間完走を目指す場合、5〜7分の短縮に相当し、特に後半の失速(いわゆる「ガス欠」)を防ぐ効果が大きいとされています。タイムより先に「完走できるか」が問題になる人にとってはなおさら意味があり、後半にグリコーゲンが切れて体が脂肪をエネルギーに変えようとすると効率が格段に落ちるため、グリコーゲンが残っていればペースを落とさずに完走しやすくなります。
なお、グリコーゲンを豊富に含む食品として牡蠣も知られていますが、量はそれほど多くないため、食事全体の炭水化物とは別に考えるのがおすすめです。白米・パスタ・うどんなど糖質量の多い食品をメインにするほうが効率的です(もち麦は食物繊維が多いため、ローディング期間中は控えめにしましょう)。
レースに向けた栄養サポートに、エナジージェルの携帯もおすすめです。
▶ 楽天市場でフルマラソン完走セット(補給食7点)を見る

わかったわん!炭水化物を増やして、脂質は控えめ、練習は減らす、と!これでマラソン完走できそうな気がしてきたわん!

その意気だよ!食事と練習をうまく組み合わせて、万全の準備でスタートラインに立ってくれ。水分補給も忘れずにな。
グリコーゲンローディングのまとめ
グリコーゲンローディングのポイントは次のとおりです。①レース3〜7日前から炭水化物を増やす(体重1kgあたり10〜12gの糖質)②脂質と食物繊維は控えめにする③運動量はテーパリングで徐々に落とす④初めてやるときは練習で一度試す⑤体重増加(1〜3kg)は一時的なものなので慌てない。「食べていい」からといって暴飲暴食はせず、計画的に消化を意識して食べることが大切です。グリコーゲンと一緒に水分も蓄えられるため、いつも以上にしっかり水を飲むことも忘れずに。グリコーゲンローディングは多くのランナーが実践している、科学的に根拠のある方法です。正しく使えば、レース本番の力になってくれます。
管理栄養士からのポイント
初めての人ほど「変法」か「短縮法」がおすすめ。レース3〜4日前から炭水化物中心の食事に切り替え、脂質と食物繊維は控えめに。体重が一時的に増えても脂肪ではないので慌てず、練習期間中に一度試して体の反応を確認しておくと安心です。
グリコーゲンローディングについてよくある質問(Q&A)
グリコーゲンローディングはどんなスポーツに効果的ですか?
グリコーゲンローディングは主に90分以上続く持久系スポーツで効果を発揮します。マラソン・トライアスロン・長距離自転車レース・クロスカントリースキーなどが代表例です。短距離走やウェイトトレーニングなど短時間・高強度の運動では、グリコーゲンの枯渇が起きにくいため、効果は限定的です。
グリコーゲンローディングはいつから始めればよいですか?
一般的にはレース3〜4日前から開始します。まず1〜2日間は軽い運動と通常の食事で肝臓・筋肉のグリコーゲンをある程度消耗させ、その後2〜3日間は高炭水化物食(摂取カロリーの70〜75%を炭水化物に)とほぼ休息で一気に蓄積させます。前日は軽い炭水化物中心の食事にしましょう。
グリコーゲンローディング中に食べるべき炭水化物は何ですか?
消化が良く、胃腸に負担をかけにくいものが理想です。白米・うどん・パスタ・食パン・バナナなどがおすすめです。食物繊維の多い玄米・全粒粉パン・豆類や、脂肪の多い揚げ物は消化に時間がかかり、レース当日の胃腸トラブルの原因になるため、蓄積期は避けましょう。
グリコーゲンローディングで体重が増えるのはなぜですか?
グリコーゲン1gは水分3〜4gを一緒に蓄えるため、グリコーゲンが増えると自然と体内の水分量も増加します。そのため体重が1〜2kg程度増えることがありますが、これは脂肪が増えたわけではなく、レース中の水分・エネルギーの貯蔵として機能します。レース後は自然に元の体重に戻ります。
関連記事
参考文献・出典
- 本記事内のパフォーマンス向上率・タイム短縮の目安は、一般的なスポーツ栄養学の知見に基づく目安であり、個人差があります。持病がある方や本格的なレース対策を行う方は、事前に医師・専門家にご相談ください。
著者情報
執筆者:たけのこ(管理栄養士)
プロフィール:こちら


